凡人のブログ

ほぼ独り言です。

教養ってなんだ?

教養とはなんだろうか?

 教養という言葉がタイトルに入っている本は書店にたくさん並んでいるし、ずばり教養の意味についてまるまる一冊費やして考察している本もある。

 しかしながら、そんな本を読んでみても、教養の意味はいまいち理解できない。なにか曖昧かつぼんやりした解説で、どうも腑に落ちない。

 そんな中で僕にとって一番ストンと腑に落ちた教養の定義は、呉智英氏によるものだ。たしか「バカにつける薬」という本だったと思うが、そこで呉智英氏は、教養を、「ある時代にある地域で正統だと承認された知識の体系」と定義している。(あいにく本が手元にないのでこれが正確な記述かどうか曖昧だ。本が手に入り次第修正する)この定義に、僕はとても納得がいった。

 他の本では、教養の必要を力説し、教養が普遍的なものだと主張しがちだが、呉智英氏ははっきりと、教養は時間的、空間的に規定されたもので、ちっとも普遍的なものではないと主張する。

 つまり、今現在日本で教養と呼ばれているものは、ほかの時代や他の地域では、通用しない可能性が高いということだ。

 そう考えてみると、とても高尚で、有難げに見える教養も、そんな大したものではないんじゃないか。自分が無教養なことに対する言い訳かもしれないが、そんな気がしてきた。